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西日本洞窟潜水研究会が行ったアピール

 1999年3月16日に西日本洞窟潜水研究会が行った記者会見で発表した声明文を転載します。


洞窟での安全と環境保全に関する声明文

西日本洞窟潜水研究会

 私たちは、ケイブダイビングは洞窟探検活動の延長として行われるべきであり、 絶対にレジャーダイビングの延長として行われるべきではないと考えています。
   ケイブダイビングが盛んな地域、例えば米国のフロリダ州では、 多くの一般のダイバーを巻き込んだレジャーとしてケイブダイビングが行われていますが、 本格的にレジャー化された1960年から20年間に197名ものダイバーが死亡しました (NSSマニュアルより、NSS=NATIONAL SPELEOLOGICAL SOCIETY)。 その後も事故は続き、すでに北米だけで数百人がケイブダイビングにより命を落としています。 ある洞窟では、今までに24名が死にました。 それらの死亡者の中にはケイブダイビングのことを何も知らない素人もいますが、 多くのベテランやインストラクターも含まれています。
 このように、比較的水中の条件が良く、 ケイブダイビングがレジャー化されている地域の水中洞窟でさえ、 ケイブダイビングには多くの危険が伴いますが、 秋吉台や日本の他の地域の水中の洞窟の環境は、はるかに劣悪です。
 このような条件下でケイブダイビングに取り組むためには、 ダイビング技術はもちろんのこと、洞窟探検や洞窟環境保全、 洞窟自体についての科学的知識を広く深く身につけることが不可欠であると私たちは考えます。 更に、水中の洞窟という特異な環境下での精神面を含めた体調管理等が要求され、 付け焼き刃のダイビング技術や洞窟に関する知識ではとうてい太刀打ちできない世界です。
 そしてケイブダイビングにおいては、どのようなベテランも、 たとえプロのダイビングインストラクターでも他者の命の安全を保証することは不可能であると思われます。
 したがって私たちは、ケイブダイビングの普及に関しては極めて慎重でありたいと思います。   


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